意外と知られていない結婚指輪のルーツ
結婚をすれば、左手薬指に結婚指輪。今さら説明されなくても、分かることでしょう。しかし結婚指輪のルーツについては、意外と知られていません。
結婚指輪のルーツとされているのが、古代ローマ時代。紀元前753年頃、およそ3000年前にさかのぼります。
天界から炎を盗んだ神様の話
古代ローマ時代における結婚指輪は、鉄の指輪が使われていました。鉄の指輪が結婚指輪になった理由として考えられるのが、ギリシャ神話に登場する神様です。
神様は天界で燃え盛る炎を盗み出し、人類に横流しをしました。炎を得た人類は寒さに震えることがなくなり、栄養豊富な食糧もゲット。しかし同時に戦争も起きてしまいました。事の次第を見ていた神様の上司は、大激怒!バツとして、炎を盗んだ神様を岩山に鎖ではりつけたのでした。岩山に貼り付けにされた神様でしたが、後に英雄によって解放されます。解放された後、神様は自身を岩山に貼り付けにした鎖を指輪にしました。指輪は「上司への忠誠」として、用いられるようになりました。以降、鉄の指輪が「結婚指輪」として世に広まるようになったというわけです。
古代ローマ時代の結婚とは?
ただ炎を盗んだ神様の話は、伝説であって実話とは別です。現代のように婚姻の儀式が始まったのが、古代ローマ時代。先に婚約式がおこなわれ、招待された家族が証人として立ち会います。翌日に結婚式がおこなわれ、結婚の誓いへ。誓いが済めば宴会となりました。古代ローマ時代の結婚において、結婚指輪は一切登場しておりません。
現代のように挙式で結婚指輪の交換をするようになったのは、14世紀になってからのこと。古代ローマ時代から数えて、2300年も経ってからです。
結婚指輪真実のルーツは?
記録にのこっている結婚指輪のルーツは、古代ローマ時代から。ただ記録に残っていないだけで、遥か大昔から存在していたと思われます。
「好きな人と一緒になりたい」という気持ちは、数万年前の人類も抱いていたはずです。愛の証として、何らかの証を贈りあっていたかもしれません。贈りあった証が鉄の指輪となり、そして現代のような結婚指輪となったのでしょう。